昨日のブログで書いた通り、
私は遅刻が大嫌いです。
それも、自分が遅刻するのが嫌いなだけならまだしも、
他人が遅刻することも嫌いなのです。
このため、大失敗をしてしまったことがあります。
それは、今から16年も前の2005年の、確か11月のことでした。
当時私は、某大学の非常勤講師をさせていただいていました。
非常勤講師といっても、週1コマだけで、
学部2年生の必修科目とされていた法学基礎演習(要するに基礎ゼミ)を
担当させていただいていました。
当時の私がどんな非常勤講師だったかと言いますと、
採点は比較的甘めだったと思うのですが、
欠席や遅刻にはできる限り厳格に対処していました。
特に、遅刻に関しては、
2行目に書いたようにもともと遅刻嫌いだったこともあって、
授業開始時刻から20分以上経って教室に入ってきた学生さんに対しては、
まさに容赦なく、何らの情状酌量の余地も認めずに、
欠席扱いしていました。
このことが大失敗の1つの背景となっています。
私が大失敗したその日の授業では、
学部1年生の皆さん約20名が、ゼミ履修登録の参考とすべく、
見学に訪れていました。
このことも失敗の要因の1つとなっています。
話を元に戻しますと、問題の授業が始まって20分経って、
ある女子学生さん(その人の名誉のため仮にXさんとします)が入室しました。
これを見た私は、「私が遅刻に厳しい態度を取っていることを
1年生の皆さんに知らせれば、彼ら・彼女は『20分以上の遅刻は
絶対に許されないことなのだ』ということを分かってくれるだろう」と
思ったのです。
そこで、私はXさんに、「Xさん、20分以上の遅刻ですよ。
ですから今日は欠席扱いとします」という意味のことを言いました。
これに対してXさんは「分かってます」と答えたのですが、
それから先が問題だったのです。
というのは、Xはその隣に座っていたYさんという、
実は韓国人のお祖父さんのいる中国からの女子留学生に、
私からは聞き取れないような小声で何か話しかけたのです。
このことが私の怒りに火をつけ、大失敗の直接的な原因となりました。
なぜ私が怒ったかと言いますと、
私は授業中の私語に対しても厳しい態度を取っていまして、
学生さんたちにも「授業中の隣の人とのおしゃべりは絶対に許しません」と
言う意味のことを、毎年度最初の授業で伝えていたからです。
このため、怒った私は「Xさん、今隣の人とおしゃべりしましたね。
Xさんが警察官や刑務官になりたい人のための課外授業を履修していることを
知っているので、非常に残念です」という意味のことを、
大声で言ってしまったのです。
これが大失敗でした。
というのは、これを聞いたXさんは、下級生約20名、
同級生17~8名の見ている前で、
涙を流してシクシク泣き出してしまったのです!!
どんな事情があるにせよ、学生さんを泣かせるなんて、
大学教員として絶対にあるまじきことです。
今こんなことをした大学教員がいたら、
「アカデミック・ハラスメント」(学校での嫌がらせ)をしたとして、
たちまちクビが飛んでいたでしょう。
今考えても、本当にバカげたことをしたと思い、
恥ずかしくてたまりません。

コメント

アミ
2021年11月21日8:36

そんなことはありません!
一部の時間にルーズな学生のために、いやな思いをなさったのは、先生の方です。
甘えが許されるべき…というのは、子供の時だけです。
残念に思います。

loving-c.
2021年11月21日18:18

アミさん
コメントありがとうございます。
ただ、私が泣かせてしまった学生さんは、
必ずしもルーズな人ではなく、むしろ真面目でした。
また、私は「甘えが許されるべきだ」とは言ったつもりはありません。
ただ、泣かせたことは許されるべきでなく。
泣かせたことには私の行き過ぎた指導があることは、
認めなければならないと言っているだけなのです・

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索