近所の小学校の音楽室から、
「翼をください」↓の歌声が聞こえてきました。
https://www.youtube.com/watch?v=3llJEZnEgqw
もっとも、その小学校は私の出身校ではありません。
私が卒業した小学校は、10年も前に、
少子化に伴い、隣の小学校と統合され、
今や公園と住宅地となり、跡形もありません。

また「翼をください」の歌声も、
リンクを貼ったオリジナルの山本潤子さんとは、
比べ物になりませんでした。

ただ、「翼をください」は、
私が小学生であった40年前には既に、
小学校で愛唱歌になっていました。
40年も歌い継がれるとは、凄いと思います。

実は「翼をください」は、
最初は当時のアナログシングルのB面だったのです。
A面は「竹田の子守唄」です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BF%BC%E3%82%92%E3%81%8F%E3%81%A0%E3%81%95%E3%81%84
ところが、ご存知の方も多いかもしれませんが、
この「竹田の子守唄」は、「被差別部落絡みの楽曲であったために
日本の放送局はこの楽曲を放送したがらなくなり、
いわゆる『放送禁止歌』(封印作品)として長い間封印されることに
なっ」てしまったのです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%B9%E7%94%B0%E3%81%AE%E5%AD%90%E5%AE%88%E5%94%84
https://www.youtube.com/watch?v=66QBy-5FV6U

なお、私がこの日記を書く際に、
被差別部落とその出身の方々を更に差別する意図は全くありません。
むしろ、そのような差別は、民族差別や宗教差別と同じく、
厳しく糾弾され、解消されなければならないと思っています。


話を「翼をください」に戻しますと、
私が小学生であった頃から40年前となると、
1932年から1938年となります。
その頃のヒット曲を、1970年代の小学校で歌うことは、
ほとんど考えられなかっただろうと思っていました。
というのは、1932年から38年というのは、
いわゆる満州事変から日中事変に向かう時期でして、
歌も軍国調が強まるだろうと思い込んでいたのです。

ところが、この考えは浅はかでした。

まず、1938年のヒット曲の一つに「かわいい魚屋さん」がありまして、
これは現在でも童謡として、歌い継がれています。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/fukushi/year/1938.html
https://www.youtube.com/watch?v=LAPQ7ca0odM

また「すみれの花咲く頃」に至っては1930年のヒット曲です。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/fukushi/year/song.html
https://www.youtube.com/watch?v=nTXkXh9Pc0Y
全然古く感じさせません。
まあ「すみれの花咲く頃」は宝塚歌劇団を象徴する歌ですから、
いつまでも新しくて当然です。

ただ「すみれの花咲く頃」はもともと、
Wenn der weisse Flieder wieder blühtというドイツの流行歌でして、
直訳すると「白いリラの花がまた咲くとき」なのです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%99%E3%81%BF%E3%82%8C%E3%81%AE%E8%8A%B1%E5%92%B2%E3%81%8F%E9%A0%83

作曲したフランツ・デーレも、この歌がこんなに日本で人気が出るとは、
予想できなかったでしょう。

と、いろいろ詰め込んで、何を言いたいのか分かりにくい内容になりました。
良い歌は時間も国境も超えるとでもまとめることとします。



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