今日二回目の日記ですが、
刑務所ひいては刑事政策に関するニュースなので感想を書きます。
昨年末時点の男性受刑者は5万895人で、
5年前に比べて約1万2000人減っている。
一方、女性はこの間も4500人前後で推移。
支所を含む全国77の刑務所のうち、
過剰収容状態になっている4施設は全て女子刑務所だ。
窃盗罪で服役する女性が増えているのが一因という。

そうですか。女子刑務所は過剰収容になりがちなのですか。
私が何年か前に女子刑務所の1つである栃木刑務所を参観させていただいた時にも
過剰収容で、「福島に女子用の支所ができ、そこに東北地方の女性受刑者を
収容する予定なので少しはましな状態になる」という意味の話を伺ったのですが、
「焼石に水」だったのでしょうか。
また、昨年入所した女性2112人のうち65歳以上は14・5%で、
高齢者が占める割合はこの10年間で4・3倍になった。
心身に何らかの病気を抱えた女子受刑者も、
全体の約68%を占めている。

状況は深刻です。
一方で女性刑務官は不足している。
交代制で休暇を十分に取得できない実態もあり、
3年未満での離職率は31・3%(2008〜10年度の採用者)で、
男性刑務官の約2倍となっている。

 法務省矯正局は「若手刑務官が母親や祖母のような年齢の受刑者を指導するのは
簡単ではない。その上、
ベテランや中堅が若手への教育に十分な時間を割けない」と説明する。

女性刑務官の離職率は高いですね。
もともと夜勤のあるハードな仕事である上、
母親や祖母のような年齢の受刑者を指導しなければならないのですから、
無理もありません。
こうした事情を踏まえ、法務省は今年度、
地域の看護師や保健師らに非常勤職員として施設に来てもらい、
受刑者に健康管理指導をしたり、
高齢者らへの対応について職員に研修を行ったりしてもらう「地域支援モデル事業」を
栃木のほか、和歌山、麓(ふもと)(佐賀県)の両刑務所で始めた。
来年度からは笠松(岐阜県)、加古川(兵庫県)、
岩国(山口県)の3刑務所と札幌刑務支所への拡大を目指す。

こういう事業は、地域の看護師や保健師の皆さんにも
女子刑務所の実情を知っていただくことにもなるので、
意義深いと思います。
なお、岩国刑務所は、昔は少年刑務所だったのですが、
少年受刑者が減って女性受刑者が増えたため、
1989年に現在の女子刑務所に改められたのです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A9%E5%9B%BD%E5%88%91%E5%8B%99%E6%89%80

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